2006年09月20日

しゅんすけも欲しい神様からのひと言

「神様からひと言」を読了しました。
こういう面白い小説は、読むのが早い。
なんだかんだ言って、こういうエンタテイメント志向の小説は
嫌いじゃないし、たぶんしゅんすけの趣味に合ってるんだと思う。

小説の舞台が、某中堅食品会社のお客様相談室ってことで、
なんだか変なクレーマーへの対応とか、
会社の嫌な勢力争いとかが描かれているようで、
本屋で手にしたものの、「現実にサラリーマンやってる自分が
一服の清涼剤として読む本がサラリーマンでは
全然ココロ休まらないな」と、しばし躊躇したんだけど、
店員が書いた「面白い!」の言葉を信じて購入することにした。
※こういう本屋の出会いで成功するのは嬉しいけど、
できればもっと為になる本にも出会ってみたいものだ。

★以降は、ネタバレの恐れがあるので、読んでない人は
読まない方がいいかもです。

会社内のクレーム処理の専門部隊については、
きっといろいろなニンゲン模様が垣間見れて、
ネタとしては結構面白くて、しゅんすけも某カメラメーカーの
お客様相談室におけるクレーム処理についてエッセイ風に書いた本を
読んだことがあってこれもかなり面白い話しなんだけど、
なぜかテレビなんかで映像化されない。
ドラマとかやったら面白いのにな。
しゅんすけが以前の会社に勤めてた時、印刷会社の営業を描いたドラマが
放送され、親会社の工場とかが撮影に使われたそうだけど、
あの時にゃドラマのネタにホント困ったんだなと思ったものだ。
印刷屋の営業なんてドラマ性のカケラもないもんな。
クレーム処理の現場なんて、まさにドラマチックな日常が展開していそうで
映像化に向いていると思うのだけど、たぶん映像化されないのは、
視聴者の一部がこういったクレーマーに他ならないからだろうな。
クレーマーに対する側のドラマを作ったら、クレーマーの矛先が
制作側の方へ向けられるのは、想像に難くないわけで。
・・・などと、しゅんすけが思うくらい、
クレーム処理を舞台にした今回の話しは、面白いわけである。

仕事が終わった後に、会社を舞台にした小説を読むというのは
カラシを食べた後にワサビを食べるようで敬遠していたけど、
ストーリー展開にずいずい引き込まれ、一気に読了してしまった。

登場人物のキャラクターやストーリー展開にあっと驚くものはなかったけど、
(ほのかな意外性や気になる展開ってのはスパイス程度として)
たぶんこういうのが日本のエンタテイメントってヤツなのかなとも思った。
(ドリフターズが毎回登場する度に「オッス!」というように)
それと同時に、こういうキャラクターは、きっとマンガやドラマなんかで、
既に出会っているものばかりなので、その分安心感はあるけど、
話しの締め方が難しいという面もあるんじゃないかなとも思った。
起承転結の「結」が難しいという意味では、サザエさんに大きな「転」と
大団円な「結」が想像できないのと同じように、
この本でもそれぞれ魅力的な登場人物たちは、大きな変化を経験せず、
まさに「いつまでも、いつまでも仲良く暮らしましたとさ」が似合うんだけど、
どうもそういうわけにもいかないようで、大きなクライマックスを超えて、
大きな変化を経て、それぞれが別々の人生を歩き出すところで話しは終わるのが、
どうも無理しているようで、違和感があったな。
いいじゃん、いつまでもお客様相談室で、癖のあるクレーマーを相手に
ドタバタやったって。それでも、周囲の目が少しでも変わってくれれば。
そういうささやかな変化が、こういうキャラクターの織り成すストーリーには
似合うと思うわけよ。
よくある設定やよくある登場人物には、よくある結末が似合う。

そういうわけで、このストーリーの終盤の展開には、
ちょっと違和感があったんだけど、総じて面白い話しでした。
「結」の部分では、いろいろと変化はあったけど、
ちょっとだけ続きがありそうな書き方だったのも良かったかな。
もしかして、この話しが何かの伏線になっているかもしれないと思うと
ちょっと楽しくなるね。
※ある小説が同じ作家の別の小説の伏線になってたり、
アナザーストーリーになってたりって手法は、最近流行りなのかな。
最近読んだ別の小説でも同じようなことがあって、
この小説では友人関係にある二人がそれぞれ別の小説で、
別の話しを展開するんだけど、登場する小物や背景が同じなのがユニークで
どこかで酒でも交わしながら、ちょろっと漏らせば
「その話し、あたしが経験したことと関係あるかも!?」などと
盛り上がること間違いなしで、そういうことを読者に想像させるのは
なかなかニクい演出である。

この本のメッセージめいた部分は、転職しようとしているしゅんすけに
何かしらの波紋を生じさせたように思う。
もっと若い時にこういう本を読んでいれば、その波紋もちょっとは
変わったかもしれないな。
メッセージめいた部分もありつつ、ユニークな話しの展開も楽しめたのは
この本がうまくまとまっているからだろうね。
かなり書き慣れた感じを受けました。

世の中の逆風に負けず、映像化希望な本である。
※ドラマじゃないな、映画。マンガって手もあるか。アニメは不可か。
これは、オススメ本ですよ。

posted by しゅんすけ at 20:15| Comment(0) | 読書感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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